太陽光発電システムの自然災害への耐久性は?
太陽光発電システムは、室内に設置することが一般的なパワーコンディショナー以外は、屋外に設置されます。自然災害の影響で故障につながる不安要素はないのでしょうか?
Wikipediaによると、自然災害とは
「落雷、地震、台風、雪、ひょう・あられ、塩害、噴火その他の異常な自然現象による被害」
と定義されてます。
ここでは、項目ごとに太陽光発電システムの自然災害対策についてみていきます。
太陽光発電システムが落雷を受けやすいという根拠はなく、過去に落雷した事例も稀だそうです。ただし、太陽光発電システムに限らず、一般の屋外電気機器でも稀に被害を受ける例もあります。
太陽光発電システムでは、直接落雷ではなく、近くに落雷して間接的な誘導電流が流れて受ける被害に対し、パワーコンディショナーに避雷器が組み込まれており、誘導電流対策を行っています。
太陽光モジュールや架台は、瓦の5分の1程度の軽さで、屋根への負担は問題ありません。
耐震対策として、太陽光モジュールは、ねじれ、振動などに関する試験や強度計算により、十分な検討の上設計されています。
太陽光発電システムの設置について、建築基準法では、地上15mの高さ風速60mの風圧に耐えられるよう設計することが求められており、強風に耐えられるように設計しています。
雪災対策として、太陽光パネルや架台の傾斜角度に基準があり、雪が滑り落ちやすい設計になっています。
また、設置する地域の積雪量に応じて、太陽光モジュールと架台を強化します。
積雪によって発電量は減少しますが、壊れることはありません。
太陽光モジュールのガラス面の強度は、通常の屋根材と同等で、JIS規格にもとづいています。
JIS規格では、1mの高さから227g直径38mmの硬球を落下させても、耐えられることが求められています。ひょう・あられなどの落下物で割れることはありません。
海岸に近い場所では、腐食を防ぐために、塩害対策仕様のモジュールや架台を用います。
また、パワーコンディショナーを屋内に設置するようにします。
太陽光モジュール表面に火山灰など付着すると発電は困難になりますが、表面を掃除をすれば発電量は回復するため心配ありません
上記のような対策をとっていますが、大きな自然災害の場合は、室内への浸水など予期せぬトラブルも発生します。
メーカーや施工業者で、自然災害も含めた保証を有料・無料で設けていますので、見積り検討の際に確認するようにしましょう。