太陽光発電の電気の固定価格買い取り制度を巡り、経済産業省は、太陽光パネルが値下がりして儲けが大きくなるまで発電設備を建設しようとしないなどの悪質業者の事業認定を平成25年度中にも取り消す検討に入った。
2013年8月から進めてきた実態調査がほぼ終わり、必要な設備や土地すら確保していない悪質な事例が確認された。月内にも調査結果をまとめ、業者から事情を聞いた上で、個別に認定を取り消すかどうかを決定する。
産業用太陽光発電の場合、事業開始後20年間、認定時の価格で売電できるが、認定後、発電開始の期限を決めていないため、太陽光パネルの価格が下がるまで待って事業を始めれば、売却収益を増やすことができる。
太陽光発電の買取費用は電気料金に上乗せされるため、事業開始を引き延ばす業者が多くなれば、利用者は本来、支払わなくてもよい電気料金を余分に支払うことになる。制度の不備が悪質業者を横行させる原因にもなっており、経済産業省は制度の見直しも検討する方針を示している。