東芝グループは、ハウスメーカー、マンションデベロッパー向けなどの家庭用エネルギーマネージメントシステム(HEMS)の新製品として、新機能を追加したホームゲートウェイと、設置性を向上させたエネルギー計測ユニットを11月から販売する。
今回発売する「ホームゲートウェイ(HEM-GW13A)」は、HEMS対応の家電機器とネットワークを構成し、インターネット経由でサーバに接続するためのECHONET Lite対応ネットワーク機器。従来のITアクセスポイントの後継機で、クラウドサービスにつながる通信機能として、従来のBluetooth無線・有線LANに加えて、WiFi(無線LAN)にも対応し、タブレット端末との直接接続が容易になった。さらに、インターネットに接続することなく、家庭内で見える化・家電操作が可能となる「SimpleHEMS」機能を新たに追加した。
「エネルギー計測ユニットS(HEM-EME1A)」は、家庭内の分電盤と接続し、家庭全体および分岐回路ごとの消費電力量や太陽光発電の発電電力量などの見える化を実現する。コンパクトなデザインを採用し、従来機に比べ、容積約84%、質量約59%ダウンした。分岐は10回路まで計測可能。ホームゲートウェイの通信は無線方式を採用しているので、既築住宅にも導入可能。
また、家庭内のネットワークでつないだ各家電機器をクラウドサービスする有料の会員向けサービス「フェミニティ倶楽部」についてもリニューアル公開を行う。スマートフォンでの操作性を考慮して、アイコンのボタンを押すだけで操作できるタイル方式の画面デザインを採用し、エネルギーの見える化やエアコンなどの遠隔操作がより簡単にできるよう改善した。
今回発表されたの新製品を含む東芝グループのHEMS製品は、積水ハウスのHEMSの一つとして採用され、2013年11月から積水ハウスが提供する新築住宅向けに販売が開始される予定。
HEMSの新製品を発売したホームソリューション事業は、東芝グループがスマートコミュニティの実現に向けて、注力しているコア事業の一つ。今後、東芝グループは、ハウスメーカー、マンションデベロッパー向けを中心に製品ラインアップの拡充を図ると同時に、クラウドサービスと連携するスマート家電のラインアップの拡充や太陽光発電・家庭用蓄電池・燃料電池などの新エネルギー機器の効率制御など、スマートホーム技術の開発、製品の拡大に取り組んでいくとしている。