カナディアンソーラーは2013年から2014年にかけ、日本の住宅用太陽光パネルを現在の3機種から7機種に拡充する。発電量が多い高効率パネルに低価格パネルを追加し、幅広い需要に応える。パネルの形状も3パターンに増やし、屋根に合わせた提供を強化する。
多結晶シリコン製太陽光パネルを採用したパネル3機種を新たに住宅用に加える。多結晶は発電効率は落ちるが価格が安く、価格優先の需要に対応できる。2012年に発売した独自のバックコンタクト式セルの1機種に加え、現在2機種を扱う単結晶シリコン製は3機種に拡充する。バックコンタクト式はセル表面全体を発電に使え発電効率が高い。単結晶はバックコンタクト式より劣るが多結晶よりは高い効率を実現する。
単結晶、多結晶とも正方形、長方形、長方形の半分サイズのパネルを用意する。3種の組み合わせで屋根の形に応じてより多くのパネルを敷き詰められる。京セラやシャープ、三菱電機がパネル形状を増やし、日本独自の屋根への提案力を高めている。
ラインアップ強化に合わせ、セルサイズを大型の6インチに統一。単結晶と多結晶はセル表面に4本の配線がある「4本バスバー」に切り替える。セルの大型化で製造コストを抑え、4本バスバーでセル表面で効率的に電子を集めて発電効率を高める。4本バスバーは三菱電が採用している。
カナディアンソーラーは日本で安定した事業基盤を築くために住宅用を強化する。日本市場は発電事業に使う産業用が前年度比10倍の勢いで拡大しており、海外勢が需要を獲得しているが、住宅用は安定成長が見込まれ採算性が良いが、日本メーカーの独壇場となっている。
(朝日新聞)