中国の太陽電池素材メーカー、ソーラーギガ・エナジーは10日、シャープとの提携関係を強化し、太陽電池モジュール供給量を拡大することで合意したと発表した。
シャープは今年度において、370メガワット分を調達する方針。
これによりソーラーギガ・エナジーは、シャープにとって中国最大の太陽電池モジュール供給業者となる。
同社の執行取締役である許祐淵氏は、欧米が中国製ソーラー製品への反ダンピング課税を決める中、原子力発電所事故で太陽光発電が注目を集めている日本こそ、中国企業にとっての「要所」だと指摘。日本に照準を合わせた攻めの姿勢を強く打ち出した。
中国の太陽電池関連業界は、生産能力の過剰や欧州との貿易摩擦で厳しい経営を迫られている。
今年に入って太陽電池最大手のサンテックパワーの破産が決まり、業界に衝撃が走った。
各社が業績回復に向けた有望市場として日本に目を向けており、
例えば、パネル大手のJAソーラーは今年の日本向け出荷量を倍増させる計画を示している。
ソーラーギガ・エナジーは遼寧省を拠点に、太陽電池の材料となる
単結晶シリコンインゴットなどの製造を手掛ける。
2012年のモジュール出荷量では、中国のインリーグリーンエナジー、米ファーストソーラー
に次ぐ世界3位の規模。2008年から香港市場に上場している。
(財経新聞)