昭和シェル石油の子会社のソーラーフロンティアは、同社の主力太陽電池であるCIS薄膜太陽電池の国内4番目の生産工場として、宮城県黒川郡大衝村に「東北工場(仮称)」を建設すると発表した。生産能力は150MW相当で、投資額は約130億円。「世界市場で成長していくための礎となる工場」として住宅や企業向けの薄膜系太陽電池を生産する。2015年3月までに操業開始する予定。
ソーラーフロンティアは2010年にブランドを統一して以降、開発、生産、販売を軌道に乗せ、2013年度は通期黒字の見通し。同社は既存3工場を宮崎県に有しているが、今後の世界を見据えた展開を図っていくことを目指し、先端の高効率CIS薄膜太陽電池の製造能力と世界トップクラスのコストを実現したモデル工場となる。
第4工場は、次世代高効率モジュールの開発・製造といった近未来の技術の確立という側面を持ち、最終的な目標としては多結晶シリコン太陽電池と同等もしくは少し上回る程度の変換効率を目指すとしているほか、150MWという製造サイズを1つのパッケージとして、消費地に近い地域に展開し、地産地消も狙っていくためのベースとなる役割も持たせていくとのこと。