シンフォニアテクノロジーは、メガソーラー向けに、業界初の、カメラおよび各種センサを搭載し、自律走行により太陽光発電パネルの清掃作業を行う「太陽光パネル自動清掃装置」を開発したと発表した。バッテリーを搭載し、太陽光パネルの上を自動で移動しながら、洗浄水タンクから散水して、回転ブラシとワイパーを使って清掃する。
本装置の外形サイズは縦530×横700×高さ173mm、重量15Kgで、洗浄能力は毎時100平方メートル。装置に洗浄水タンクを搭載しており、清掃方法としては噴射ノズルから洗浄水を散水し、回転ブラシとワイパーで清掃を行う。
架台に対して斜めに傾けて取り付けた太陽光パネルを清掃することから、5~30度の傾斜面を移動できるようにした。雨天時など、表面が濡れている状態の太陽光パネルの場合でも、20度の傾斜面を走行できる。50mm以内の隙間、±30mm以内の段差であれば、太陽光パネル同士が離れていても乗り越えられる。
同時に、無線通信機能を搭載しており、タブレットPCから洗浄水やバッテリーの残量などの状態を確認できる。バッテリーは交換式で、残量がなくなった場合には、清掃しているパネルの底部で待機し、バッテリーを交換後、記録した位置情報を基に、清掃を再開する。バッテリー交換は短時間で済むため、待ち時間などが少なく作業を継続できる。赤外線帯域のLEDを搭載し、夜間の清掃も可能。
メガソーラーでは、ほこりや砂、鳥の糞などによって太陽光パネルの表面が汚れ、発電量が低下することがある。同社によると、こうした太陽光パネルの表面の汚れによって、発電効率が最大約5%低下する場合があり、出力1MW当たり年間約100万円の損失に相当するという。人海戦術で清掃した場合、そのためのコストが発電事業の収支を左右する可能性がある。