富士経済が発表した国内の住宅リフォーム市場調査結果によると、2012年度のリフォーム市場は前年度比3.4%増と大きく拡大した。
2012年度はハウスメーカーやゼネコン/デベロッパーがリフォームへの注力度を上げたことや、改装や増改築など複合的なリフォームが増えたことで一件当たりの単価が上がり、前年度比3.4%増と大きく拡大した。ショールームや個別訪問での展開、新規客・リピーター客別にアプローチを行うリフォーム事業者が増えており、これが複合的なリフォーム案件の獲得に繋がっている。
2013年度は消費税増税による駆け込み需要で前年度比5.2%増となる見通し。2014年度以降については、改修時期を迎える住宅ストックの増加によるリフォーム需要の拡大や国の助成、中古住宅流通の底上げなどにより、緩やかに拡大が続き、2016年度には2012年度比9.9%増と予測している。
リフォームの内容別でみると、スマートハウス化の伸びが大きく、2016年度にはスマートハウスリフォームの市場規模が1兆円を突破すると予測する。
スマートハウスリフォームは、住宅用太陽光発電システムや家庭用燃料電池など創エネ機器の需要が高く、2012年度に続き、2013年度も前年度比4割増と大きく拡大が見込まれる。スマートハウスに関しては新築住宅を中心にして積極的に取り組みが進められているが、既築住宅においても有望視されており、今後も市場が拡大すると予測している。
政府による中古住宅流通推進政策などで注目が高まっているリノベーションは、ハウスメーカー系、マンション/デベロッパー系に加え、不動産会社など他業態からの参入も加わり活性化が進み、2014年度に2,000億円を超えるとした。また断熱リフォームは、緩やかながらも伸び続け、2016年度の市場は2012年度比9.3%増を見込む。