MEMS

矢野経済研究所、2013年MEMS市場を390億円と予測。2016年は810億円に拡大余地も

矢野経済研究所は、国内MEMS市場を調査した結果として発表した。
2013年度の国内マンションエネルギー管理システム(MEMS)市場規模は390億円となる見込みで、今後MEMSの価値と効果が定着すれば、2016年度の同市場は810億円になると予測する。

マンション等集合住宅に対する省エネ手段として、2013年度からMEMSを導入するマンションに補助を交付する、経済産業省「スマートマンション導入加速化推進事業」が開始された。MEMSアグリゲーター24社が申請窓口となる事業費補助金申請には、スマートメータの採用と見える化、制御機能、エコーネットライト(ECHONET Lite)への対応等が条件となるが、高圧一括受電やインターネット接続サービス、セキュリティサービス、インターフォンなどもオプション扱いで補助金の対象となることで、マンションへのMEMS導入のしやすさ、普及促進を図っている。

2013年度の国内MEMS市場規模(事業者売上高ベース)を390億円と見込む。ただし、MEMSアグリゲータ24社の実質的な事業開始時期や営業展開において差が出ていることから、見込みを大きく下回る可能性もあるとみている。

MEMSアグリゲータは、その事業背景から高圧一括受電系、通信系、システム機器メーカ系、マンション管理・設備系の4タイプに分類され、各社事業展開での強み・弱みを持つが、提供する機能やサービスは現段階では発展途上で、今後の開発余地を残している。2013年は先行して採用に向け商談を進めてきた案件が需要の中心になっており、高圧一括受電事業者を兼ねる、あるいはマンションデベロッパーとの関係が強いMEMSアグリゲータが有利に展開している。

今後の市場予測としては、MEMSの価値と効果が定着するかが重要で、2015年度頃までに高圧一括受電とは異なる、MEMSとしての独自機能やサービス、効果がユーザに認知されれば、マンションのスマート化手段として定着し、新築マンションだけでなく既築マンションにも普及していくとみている。MEMS市場規模(事業者売上高ベース)は、2014年度に前年比128.2%の500億円、2015年度に前年比147%増の735億円となり、2016年度に前年度比110.2%の810億円になると予測する。

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